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- 「放棄するつもり」は信用しない
「放棄する」って言ったじゃないか!
相続案件の相談を受けているとよく耳にするのが「弟が『親父が死んだら放棄するつもりだ』と言っていたので、それを信じていましたが、
相続になったら法定相続分の遺産を主張されて困っている。」という話です。
この「放棄するつもり」という話は、遺産が借金ばかりというケースであればともかく、殆どアテになりません。
その人が本当に相続放棄するかどうかは、実際に相続が開始してみないと分からないのです。
親の遺産が、親と貴方が同居している自宅不動産しかないのに、貴方の兄弟姉妹の「放棄するつもり」という言葉を信じて、転居先の購入費や代償金支払原資の準備等の対策を何もしてこなかった・・・。
こういうケースは、結構あるのではないかと思います。
こうしたケースで相続が開始すると、突然兄弟姉妹から法定相続分相当額の代償金を請求された、あるいは自宅を売却して転居せざるを得なくなったということにもなりかねません。
「相続放棄するつもり」という言葉は信用せず、現在の状態のままで相続が開始するとどうなるか、よく検討してみることが必要でしょう。